変形性股関節症は、女性の中高年の年代にみられる病です。
この病気になると股関節が長い時間をかけてゆっくりゆっくりと変形していきます。
特徴
変形性股関節症には二種類あり、原因がはっきりわからない「一次性変形性股関節症」と原因がわかっている「二次性変形性股関節症」があります。
どちらも股関節が変形し股関節が破壊されると、減った部分の骨の組織が増殖して骨棘(こつきょく)が形成されます。
この骨棘はその名の通り、骨のトゲと書きますがすり減った部分を補おうと増殖するのでいびつな形の骨が、大腿骨の根元で作られるので動くたびに神経に触れたり、ほかの部分にぶつかって可動域が小さくなったりします。このため痛みが走るのです。
また男性よりも女性のほうがこの病気になりやすく、男女比でいうと1:7と圧倒的に女性に多くみられます。
本来骨は固く摩擦で股関節部分が減っていくのに時間がかかりますが、骨棘が形成されるのも時間がかかります。初期の頃ではあまり自覚症状がないといわれています。
原因
筋力が低下すると骨の摩擦負担が大きくなります。
特に中高年になってくると、筋力が弱くなってくるのでその影響が顕著に現れたとも考えられるでしょう。
「一次性変形性股関節症」は原因がはっきりわかりませんが、「二次性変形性股関節症」はいくつか原因があり、骨盤の作りが割と浅めの臼蓋形成不全、結核・骨髄炎感染後の関節リウマチや骨壊死疾患、関節内遊離体(けがによる)などいろいろなケースがあります。
股関節痛の箇所
股関節痛には人それぞれ痛みの場所が違います。ご自身の痛みのタイプはどこがどんな時に痛いですか?3つのケースに当てはめて考えてみましょう。
【前面】
股関節をあげると痛む場合は、つまずきやすくなった、階段や段差を上るときに痛む。
これは前面に原因があると考えられます。
【側面】
長い時間の立ち仕事で痛む、あぐらをかくのが難しい、足を着地したときに痛みが走る。
これは側面に原因があると考えられます。荷重がかかると痛みます。
【後面】
足をおろすときに痛むので主に、階段やちょっとした段差を下るときに痛む。
これは後面に原因があると思われます。
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